SED VACATIONラスト・デイ・オブ・シド&ナンシー

昨日、アマゾンプライムで「SED VACATIONラスト・デイ・オブ・シド&ナンシー」というドキュメンタリー映画を観た。

昔セックスピストルズが好きでシドとナンシーは薄っすら知っていた。

だいたいセックスピストルズを扱う番組は、荒々しいライブとかいざこざに焦点を置いたものが多い(またそれが面白いのだが)のだが、この映画は元メンバーのシドとその恋人ナンシーの死に焦点を当てた映画だった。

知らないことが解説されていたりして面白かった。ネタバレになるのでこれ以上説明するのは控える。

 

映画を観終わってレビューを読んでいたら、あるカスタマーのレビューが目に留まった。

評価は☆ひとつ、題名は「これは絶対ドキュメンタリー映画ではない」。内容は「監督の主観が入った、ドキュメンタリー映画風でしたwww 好きな人はみりゃいいじゃんよwww」

少し気になりそのカスタマーの過去の履歴を調べると、2百近く評価してる人なんだが☆一つを付けることが多い人だった、それでも好きな作品にはちゃんと☆5を付けたりする

彼のレビューを全てを丹念に調べたわけじゃないが、どうやら彼は好みではないものはあまり評価しない皮肉屋のようだ。アマゾンのレビューをどう書こうが彼の勝手だが・・・

普段ならこんなレビューもあるさで気にしないのだが「ドキュメンタリー映画風」という表現が気になった。たぶん俺がカチンと感じたんだろうな・・・

 

ここから本題なのだが、ドキュメンタリー映画は事実を追求するものだとは思うが。今回のようなだいぶ昔の未解決事件を扱うものになると有力な証拠が出ない限り、警察の記録を頼ったり周りの人の証言に頼るしかないだろう。

おまけに年月が経っているので証人の記憶も曖昧になっているだろうし、有力な証人も減ってるかもしれない(この映画に出演していない証人も何人もいるだろう)そういう不備はあるが、年月が経つにつれて以前は出なかった事実も増えている。

後は証人のインタビューをどう編集するかなのだが、ここは監督の主観なりなんなりが大いに影響されるだろう。しかしこれが無いと映画ではなく証言の羅列になり映画を観る立場からすると大変な苦痛になると思う。(そもそも時間の問題もあるので編集は必要だ)

証言をテンポよくつなげることにより昔話が、より立体的な深みを増すような感じが出ると思う。

 

何が言いたいかというと、証言中心になってはいるがなかなかの力作だと思う。

いまさらシドとナンシーに興味ある人がそんなにいるとは思えないが一見の価値ありです。